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「談話室 滝沢」と言っても、知らない人は知らないと思いますが、知っている人は知っているという喫茶店のようなお店です(神保町、お茶の水、池袋、新宿などにあります)。何とも不思議なお店で、接客態度が異常にちゃんとしていて、まるで高級シティーホテル並み。そしてメニューは全部1,000円です。コーヒーも、紅茶も、ミルクもなんでも1000円です。(さらに不思議なのがケーキセットとか、サンドイッチセットとかにしても100円しか変わらなかったような記憶があります)。一見するとただのコーヒー、紅茶、ケーキ、サンドイッチなのですが、実にキチンとしたものでした。
さらにコーヒーを頼んでも、水とは別に熱いお茶が出てきたり、おかわりができたりと実に不思議な店です。その代わり何時間居てもイヤな顔なんか絶対されませんし、BGMもなく静かに話ができる場所として提供されていました(なんと言っても「談話室 滝沢」ですからね)。
スゴイなぁと関心していたのが、たとえ10人で行って、全員がバラバラにオーダーしてもメモをとることもなく、一回で覚えてしまいます(確認もしません)。そして飲み物を置くときにも、絶対に間違えなかったことです(もちろん、置く時にもに確認なんてことはしません)。
出版関係には「打ち合わせ」という習慣がありました。ほかの業界ではちゃんとした仕事の打ち合わせをするのが「打ち合わせ」なのですが、出版関係では、単なる雑談、暇つぶし、ライター、カメラマン、プランナー、デザイナーとの情報交換、編集部から外に出る口実、昼寝、仕事をサボる最大の理由として便利に使われてきました(今の出版界にはこんな悠長なことをやっている時間も経費もないのですが)。
ぼくもまだ若い頃に編集長や年長の編集者などに連れられて「滝沢」を知り、何十回となく通い、打ち合わせはもちろんですが、徹夜明けに居眠りをするために何度も通ったことがあります(お願いしておくと、ちゃんと起こしてくれます)。編集部内では座るテーブルまでバレていて、起きるとテーブルにゲラ(校正刷り)がドンと乗っていたこともあります(ちなみに名前まで覚えられていました)。
「談話室 滝沢」は独特の経営姿勢もあり、ウェイトレスさんのあまりにも見事な接客のために、全寮制だとか、宗教と関係しているとか、いろんな噂がありました。どうやら全寮制というのは本当で、しかも茶道、華道、礼法まで学んでいたようです。
そんな「都会の異空間」とも言うべき「談話室 滝沢」が、3月末で全店閉店と聞いて、「ふーん」と思ったのですが、閉店の理由を聞いてびっくりしました。まず、質の高い接客ができる社員が確保できず、アルバイトに頼らざると得ないためとのこと。ということはウェイトレスさんは全員社員だったのですね。そして、客の質が落ちたためというのがスゴイです(笑)。確かに、どういう店かわかっていてくる客しか居ないのなら全く問題はないのですが、最近は禁止事項(携帯電話など)を守らない客が増えてしまったなどの理由があるそうです。
もう10年近く行っていませんので、閉店になる前に、見納めに行ってこようかなと思います。
投稿者 katayama at 2005年03月06日 23:56この喫茶店、昔入って驚きました。
どうしてこんなに馬鹿丁寧なんだろうかと。
亡くなっしまうのは寂しいですな。
若かりし頃間違って入って友人と大笑いした記憶があります。今にして思えばまったく失礼な客でした。f^_^;
そんなコンセプトの元に経営されていたとは・・・。